改良畜フン堆肥を仕込む

久しぶりに堆肥を仕込み始めました!

農業を始めるきっかけになったのが堆肥の勉強をしたことでしたが、いざ仕事として栽培した野菜の出荷を始めてからは、なかなか全ての堆肥を自力で作ることが難しくなってしまいました。

理由は作業が追い付かないことと、場所が確保できないことでした。

借りている畑の面積が増えたこと、一緒に働いてくれているPOCOさんと協力してやってみようということで始められました!

今回作ったのは三重県の堆肥の匠、橋本力男さんの言うところの「改良畜フン堆肥」です。市販の畜糞系堆肥はほとんどが未分解で、土に鋤きこむと問題が起こりやすいので畜糞堆肥に資材を追加して再発酵させて使います。

未分解の有機物を鋤きこむとどういう問題が起きるのかは、長くなりそうなのでまた別の記事にしようと思います^^;

改良畜フン堆肥の材料

※分量は1=一輪車一杯分60L

  • 籾殻 2
  • 鶏フン 1
  • 米ぬか 2
  • 落葉(松葉) 1
  • 壁土(赤玉土で代用) 2
  • 牛フン堆肥 4

上記合計10×2=1200Lを仕込み、堆肥の出来上がりは概算1000Lです。これを適量施肥するには1反に3000Lとのことです。のら畑の堆肥舎がある場所は2反あるので、そこだけでも今回仕込んだ6倍量必要ということになります。

今回使用した材料は水分量の少ないサラサラの資材ばかりだったので、仕込みから切り返しまで手作業でも比較的簡単にできました。

1/22に仕込み作業をしましたが、水分を50%ほどに調整したつもりが水分不足で温度が上がらず、1/24に再調整、1/26に温度が70度まで上がりました。

この後は水分を調整して60度をキープしながら切り返し、初夏くらいまでに仕上げる予定です。

出来上がったらいろいろと栽培試験をする予定なので、今後も作業の進捗と比較試験などの情報を共有していきたいと思います!


無施肥で美味しい野菜が出来るに越したことはないのですが、微生物のたくさん住む豊かな土壌になるには時間がかかること、作物を育てた後に期間をおいて休ませるなど、限られた面積の畑で通年出荷するにはハードルが高い部分もあります。

耕作放棄地だった今の畑を耕したばかりの年は、なんの肥料も入れずに本当に美味しい野菜ができました。農機を使わずに鍬一本で畑を耕していたころは、栽培量も家庭菜園くらいで肥料の問題も起きていませんでした。

はじめての耕運機が来て栽培量が増え、トラクターを使うようになって、さらにたくさんの面積を素早く耕し栽培量と畑の回転数があがると、市販の堆肥を使うようになりました。牛糞や鶏糞などの堆肥を入れ始めてから数年ほど経って、土に問題が出てきていると感じるようになりました。

今年は、昨年2019年の台風19号で遊水地に水が入ったので、美味しい野菜が採れるという噂ですが^^

以前あたらしく借りた畑は、長い期間作物を育てずにトラクターをかけたり除草剤で草を処理し続けて雑草も生えていない状況でした。その畑で最初に播いた小松菜は黄緑色か、ほとんど黄色の葉で、びっくりするほど辛かったり、じゃがいもも全然育ちませんでした。土も最初は雨が降った後に乾燥するとガチガチに固くなり、歩いても全く足が沈まない状態でしたが、2年ほど雑草を生やしっぱなしにするとふかふかの土になりました。

ただ、これから農業を始める人がいきなり2年雑草を生やしっぱなしにするというのはなかなか厳しいことかと思いますし、地主さんによってはそんなに荒らすなら(雑草を生やす=荒らすと思っている地主さんは多く、理由を説明しても気が済まなくて除草剤を撒かれてしまったという話はよくあります)もう返してと言われてしまうかもしれません。

最初から不耕起の自然農法に挑戦して全く作物ができずにあきらめてしまったという方の話を聞いて、土壌改良に役立つ情報が少しでも参考になればと思いました。持続可能な農業を始めたいと思う人が増えたら嬉しいです。

できるだけ自然の力を活かし、化学肥料・農薬を使わずに安定した栽培をするには
観察力、洞察力、経験値とたくさんの知識が必要だと感じていいます。

これからも勉強を重ねていきたいです。

改良畜フン堆肥を仕込む
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